バンノ ヤスヒロ
BANNO, Yasuhiro 坂野 裕洋 健康科学部 リハビリテーション学科 准教授 |
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発表年月日 | 2023/06/24 |
発表テーマ | TENS療法の性差と神経感作に対する影響に関する検討 |
発表学会名 | 第27回日本ペインリハビリテーション学会学術大会 |
主催者 | 一般社団法人日本ペインリハビリテーション学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
国名 | 日本 |
開催地名 | 愛知県名古屋市 |
開催期間 | 2023/06/24~2023/06/25 |
発表者・共同発表者 | 坂野裕洋、宇佐見空、二村修平 |
概要 | 【緒言】TENS療法は,下行性疾痛抑制系の賦活による鎮痛効果が期待される物理療法であるが,前述の作 用機序を前提とすると,その効果に性差が生じる可能性がある。また,神経感作のような痛み神経機能に対する影響は一致した見解が得られていない。そこで本研究では,TENS療法の性差と神経感作に与える影響を検討した。【方法】対象は健常大学生40名(男性20名,女性20名)とし,介入群20名と対照群20名に性別で層別化した後に無作為化割付を行った。TENSは,電極を非利手側の僧帽部に貼付し,刺激条件を周波数 110Hz,パルス幅200 secとし,痛みの伴わない最大強度で20分間の通電を行った。なお,対照群は電極貼付のみで通電しなかった。評価は,TENS前,開始10分後,終了直後に,非利手側僧帽部(通電部)のPPTとTSPを24時間以上の間隔を空けて測定した。【結果】PPTは介入群の男性でTENS前と比較して開始10分後と終了直後,女性でTENS前と比較して開始10分後のみで有意な上昇を認めたが,男女ともに介入群と対照群の間に有意差を認めなかった。TSPは男女ともに介入による有意な変化を認めず,群間にも有意差を認めなかった。【考察】本研究結果より,TENS療法の鎮痛効果は女性と比べて男性で高く,性差を認めることが示唆された。また,TENS療法は神経感作を抑制しないことが推察された。 |