フジタ モトアキ
FUJITA, Motoaki 藤田 紀昭 スポーツ科学部 スポーツ科学科 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/06 |
形態種別 | 単行本 |
標題 | 特別支援教育の基礎 |
執筆形態 | 共同 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 東京書籍 |
巻・号・頁 | 407-410頁 |
総ページ数 | 4 |
担当範囲 | 障害児とスポーツ |
著者・共著者 | 宮本信也、石塚謙二、石川准、飛松好子 他 |
概要 | 障害のある子どもたちも運動やスポーツを通して発育や発達を促し、自信を持ち、ルールを守ったり、チームワークを高める中で仲間との人間関係を形成し、ソーシャルスキルを身につけることが可能である。これらは障害のない子どもたちとなんら変わりがない。しかし、障害のある子どもたちはこのような運動やスポーツの恩恵を受けにくい状況がある。
肢体不自由の子どもの場合、体幹バランスが悪かったり、関節等の可動域が制限されることなどから可能な運動が少なかったり、登下校の時間の関係から部活動等への参加が困難なことがある。休日や長期休暇時にも家族の都合や近隣に仲間がいないことなどから運動できない場合がある。 これらの課題を解決するためには一人ひとりの動きの特徴にあわせて、運動の内容を工夫したり、障害者スポーツセンターや総合型地域スポーツクラブ、スペシャルオリンピックス、障害者スポーツ協会や障害者スポーツ指導者協議会といった地域の諸資源を利用することで運動やスポーツに関する情報や機会を確保することなどが必要である。 知的障害のある子どもの場合、学校での体育や運動が就労のための体力づくりの手段として位置づけられ、内容がトレーニングに集中し、スポーツの楽しさやスポーツのスキルアップの面白さなどを味わう余裕がないことがしばしばある。やらされるばかりの厳しいトレーニングでは運動やスポーツが長続きしないばかりか運動・スポーツ嫌いをつくることになりかねない。個々の子どもたちがそれぞれに目標を持ち、それが動機付けとなって運動が継続的に実施できるようにしたい。そのためには、学校時代に体を動かすことの楽しさや気持ちよさをできるだけ多く経験させることが必要である。 |