ヤマナカ タケヒコ   YAMANAKA, Takehiko
  山中 武彦
健康科学部 リハビリテーション学科
教授
発表年月日 2017/10/29
発表テーマ 脊髄損傷特化型在宅リハビリテーションサービスの効果 -高位頸髄損傷者2事例に対する1年間の介入報告-
発表学会名 第1回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
主催者 日本リハビリテーション医学会
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
開催地名 大阪市
発表者・共同発表者 山中武彦 川村享平 加藤志保 太田晴香 石井文康
概要 【はじめに】2016年4月,脊髄損傷特化型在宅リハビリテーションサービス事業(以下,脊損リハサービス)が開始された.今回,サービスを1年間利用した高位頸髄損傷者二事例を報告する.【事例紹介】 事例A(以下,A),50歳代男性,独身.C4完全頚損.受傷後5年で施設に長期入所中であった.事例B(以下,B),20歳代男性,独身.C4完全頚損.8年前に受傷し,退院後は自宅で家族と暮らしていた.両者は,2016年4月にサービス提供エリアに転居,単身生活を送ることを選択した.【初期評価】両者ともにADLは全介助であった.事例Aは施設では制約されているパソコンの利用や音楽鑑賞,事例Bは家族介護では果たせないきめ細やかな介護の供給,両者に共通するものとして外出機会を増やしたいという希望が見られた.【経過】 サービスとし,両事例ともに情報通信機器や環境制御装置を整備し,自由にパソコン操作や音楽鑑賞ができるよう整えた.Aには,音楽コンサートや買い物に出かけるなど定期的な外出機会を設けるケアプランを作成し実行した.Bは情報通信機器を活用し社会参加の機会を得ることができた.【結果】両事例ともにADL自立度に大きな変化は見られなかったが,QOL評価では,主観的評価、客観的評価ともに大きく改善が見られた.【結論】 高位頸髄損傷者二事例について,脊損リハサービスを実施した.1年を経て活動制限ならびに参加制約の解決が可能となりQOL改善効果が見られた.