ミズノ アキコ
MIZUNO, Akiko 水野 暁子 教育・心理学部 学校教育学科 教授 |
|
発表年月日 | 2016/03/24 |
発表テーマ | 日本福祉大学美浜キャンパス周辺のトウカイコモウセンゴケが生育する湿地の水質 |
発表学会名 | 日本生態学会 第63回仙台大会 2016.3.20-24 |
主催者 | 日本生態学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
開催地名 | 仙台 |
発表者・共同発表者 | 吉田耕治、榎本綾、川部竜士、岡尚男 |
概要 | 愛知県知多郡美浜町にある日本福祉大学美浜キャンパスは,海岸から約1.3 kmの丘陵地に位置し,標高は約10~30 mである。近年,美浜キャンパス内外の2ヶ所においてトウカイコモウセンゴケ (Drosera tokaiensis) の生育が新たに確認された。トウカイコモウセンゴケは伊勢湾周辺の湧水湿地を中心に分布する食虫植物で,東海丘陵要素植物群の一つに数えられている。トウカイコモウセンゴケの生育地の地質は,一般に砂礫質または花崗岩質であるのに対し,本生育地は砂質となっているのが特異的である。そこで本研究では,新規に確認されたこの生育地の環境を把握することを目的として,水質分析を行った。
本研究で調査したトウカイコモウセンゴケの新規生育地の水質は,弱酸性・貧栄養を特徴とする伊勢湾周辺地域の湿地の水質とは全く異なり,硫酸による強い酸性で富栄養の水質であった。このことから,トウカイコモウセンゴケは水質に対して広く適応できることが推測された。またこの生育地の水質は,降雨直後はECが低下し,無降雨日が連続すると上昇する傾向がみられることもあり,地下に浸透した雨水が地質的な影響を受けて水質が形成されていることが示唆された。 |