タカギ ヒサシ
TAKAGI, Hisashi 髙木 尚 教育・心理学部 学校教育学科 教授 |
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発表年月日 | 2016/09 |
発表テーマ | 訪問教育対象児の学習環境 |
発表学会名 | 日本特殊教育学会(自主シンポジウム) |
主催者 | 日本特殊教育学会 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 共同 |
発表者・共同発表者 | 川住隆一、野崎義和、中村靖史 |
概要 | 現行の訪問教育では、家庭、施設、病院内のどのような学習環境で指導が行われているのか。児童生徒を取り巻くこれらの環境は極めて多様であり、同時に、通常学校や特別支援学校に比べて大きな制限・制約があることが予想されるが、実態を明らかにし、制限・制約を少なくしていくための手がかりを探りたいという趣旨で、超重症児と呼ばれる児童生徒の現状、全国訪問教育研究会の取り組み、家庭訪問での経験から訪問教育対象児の学習環境についてその一端を明らかにし、発表を行った。本人担当部分:「全国訪問教育研究会会員の取り組み」を単独発表。全国訪問教育研究会による1990年代の全国調査によると、施設訪問では「学習のための専用の部屋がない」と半数以上の担任が回答している。また2000年代の病院訪問アンケートでは専用の部屋があるのは20%に満たない状況である。こうした中で訪問担任は教育の有効性を実証することで、学習環境の整備に目を向けてもらうように努力した。一方、人的環境については、訪問担当教員が子ども理解や授業づくりの力量を高めていくことは重要であり、そのためにも、担当者講習会や研修会の公的な復活が望まれる。と同時に、「学校をしょって訪問」する訪問担当教員は本質的には「一人で訪問」しているわけではない。ここに、学校を組織として機能させる可能性が含まれている。 |