フルザワ アヤコ   FURUZAWA, Ayako
  古澤 亜矢子
看護学部 看護学科
教授
発表年月日 2017/06/16
発表テーマ Parent-Child Interaction therapy: Enhancing Parent-Child Relationships in Situations of Family Violence
発表学会名 13th International Family Nursing Conference
学会区分 国際学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
概要 Methods: プレイセラピーを基とした行動療法であるPCITを行った親子を対象とした事例研究である。対象者は、4歳の女児、母親、父親の家族である。6月より治療を開始し、現在11回目である。データは、治療中のビデオ記録、母親側の変化についてはビデオ記録、セラピストとインタビュー記録、日本語版BDI-Ⅱ(Beck Depression Inventory-Second Edition)、PSI(Parenting Stress Index:)、ECBI(Eyberg Child Behavior Inventory: ECBI)を用いた。子ども側の変化はビデオ記録で評価した。Methods: プレイセラピーを基とした行動療法であるPCITを行った親子を対象とした事例研究である。Results: 6月より治療を開始した。最初の母親のBDIは、21点と高得点であったが、最低値8点まで下がってきた。しかし、夫におけるストレスが出現した時などは、最高37点まで上昇した。ECBIは、最初136点と高得点を示したが、80点代まで下がってきた。また、母親の捉える子どもの問題数については、最初6個であり、途中1点まで低下したものが、母親の子どもの問題の捉え方について、「私は、自分の母親に受け止められた感覚がない。そのため、自分の子どもはどんなことでもすべて受け止めたい」という認知により、本来は子どもの問題行動であっても母親は問題行動として捉えていなかった。そのことについては、PCITのトレーニング後にセラピストとのインタビューを通じて母親の認識に少しずつ変化が見られ、母親が子どもの問題を問題としていえるようになってきた。子どもについては、最初、親におもちゃをぶつける等の母親に対して注目を与える行動(aggressive behavior)をしていた。しかし、母親が一貫した(compleat)の無視(ignor)をすることで子どもの注目を与える行動(aggressive behavior)が減ってきた。健康的な親子の関係が取り戻せるにつれ、母親は、子どもとの関係に自信が取り戻されてきた。同時に、夫との関係について、将来に向けて考え始めていた。