ヤマモト サヤカ   YAMAMOTO, Sayaka
  山本 さやか
看護学部 看護学科
講師
発表年月日 2016/06
発表テーマ 介護保険施設における認知症高齢者ケアに関するメタ統合-看護職および介護職が体験する困難-(第一報)
発表学会名 第29回日本看護福祉学会学術大会抄録集,p106
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 藤野あゆみ,山本さやか,田中和奈,百瀬由美子
概要 本研究では介護保険施設の看護職および介護職が認知症ケアにおいて体験する困難の様相を幅広く把握するために、国内の質研究の知見を統合し、認知症高齢者ケアにおける困難に焦点を当てたシミュレーション教育の基礎資料を得ることを目的とした。医学中央雑誌を用いて2000~2015年で、キーワードを「介護保険施設」「認知症」「BPSD」「対応困難」「ジレンマ」として検索した結果71文献が該当した。71文献を精読して要約を作成し、一次論文選定基準に基づく13件を選定した。分析はPatersonらのメタ統合の手法を参考に行った。介護保険施設の看護職・介護職が認知症者ケアにおいて体験する困難として6つのカテゴリに統合された。介護保険施設の看護職・介護職は、認知症高齢者と関わる上で【認知症高齢者との信頼関係の築きにくさ】を実感しつつ、個々の認知症高齢者のニーズや変化を捉えられずに【個人および症状に合わせた対応の難しさ】を抱き、自覚症状を訴えない【認知症高齢者の身体状態を的確に判断できない】ことを体験していた。 その一方で、多数の認知症高齢者が暮らす介護保険施設では一人の認知症高齢者が暴言・暴力を呈すると、それが周囲に連鎖する【収まらないBPSD】に苦慮していた。また、看護職・介護職は認知症ケアで必要なことでも【資源不足によるケア体制の不備】のために実施できず、予想以上に大変な【業務に対する負担感】を抱いていた。