モリモト シンタロウ   MORIMOTO, Shintaro
  森本 真太郎
健康科学部 リハビリテーション学科
助教
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/03
形態種別 大学研究所等紀要(論文)
査読 査読あり
標題 通所介護を利用する失語症を呈した一事例に対するクライエント中心の実践—「意味のある作業」に着目した支援によるQuality of lifeの変化—
執筆形態 単独
掲載誌名 リハビリテーション科学ジャーナル
掲載区分国内
巻・号・頁 (15),51-67頁
著者・共著者 ◎森本真太郎
概要 本稿では,あるデイサービス施設において失語症により言語表出が困難となった1事例に対し,「意味のある作業」に焦点をあてた「クライエント中心」の支援を実践し,日常生活の作業遂行,利用中の活動状況,QOLの変化を多角的に分析することで「利用者本位」に資するデイサービス支援の一端を探索的に明らかにすることを目的とした.方法は,作業療法士が,言語表出が極力少ない方法で評価を行い,事例の「意味のある作業」を同定し「意味のある作業」の遂行に焦点を当てた介入を「クライエント中心実践における共通概念」に沿って約6ヶ月間実施した.また,介入前後で,日常生活の作業遂行(作業バランス自己診断),利用中の活動状況(参加観察),QOL(WHO QOL26)を実施し,変化を多角的に分析した.その結果,日常生活における「意味のある作業」の数が増加及び肯定的な意味付けに変化し,能動的に施設を利用できるようになった.また,WHO QOL26の「肯定的感情」や「健康と社会的ケア」等の複数の下位項目にて得点の上昇を認めた.以上のことから,失語症を患う表出困難な利用者に対し,「利用者本位」のデイサービスを提供するためには,作業療法士が利用者の状況と表出能力を見極め「心身機能,活動,参加,背景因子」をバランスよく評価し,利用者の「意味のある作業」に焦点を当てた相互主体的な関わりの中で,肯定的なQOLを構築し続けることが重要であると示唆された.