アサイ ユウジ   ASAI, Yuji
  浅井 友詞
健康科学部 リハビリテーション学科
教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2019/04
形態種別 学術雑誌
査読 査読あり
標題 Hamstring stiffness returns more rapidly after static stretching than range of motion, stretch tolerance, and isometric peak torque.
執筆形態 共同
掲載誌名 Journal of Sport Rehabilitation
掲載区分国外
巻・号・頁 28(4),325-331頁
著者・共著者 Genki Hatano, Shigeyuki Suzuki, Shingo Matsuo, Satoshi Kataura, Kazuaki Yokoi, Taizan Fukaya, Mitsuhiro Fujiwara, Yuji Asai, Masahiro Iwata
概要 スタティック・ストレッチング直後に柔軟性の改善や発揮筋力の低下が生じることを示した報告は枚挙に暇がないが,その効果の持続時間の詳細には依然不明な点が多い。本研究の目的は,ハムストリングスにおけるスタティック・ストレッチングが柔軟性の指標(stiffness,最大動的トルク,関節可動域)および最大等尺性筋力に及ぼす効果の持続時間を検証することである。被験者は健常学生20名(男性9名,女性11名,平均年齢20.5±1.2歳)であり,対象筋は右ハムストリングスとした。スタティック・ストレッチングは300秒間,大腿後面に痛みの出る直前の膝関節伸展角度で保持した。評価指標はstiffness,最大動的トルク,膝関節最大伸展角度,膝関節屈曲の最大等尺性筋力の4種類とした。実験手順はまず各評価指標を測定し,60分の休憩後,ストレッチングを行った。ストレッチング後は,測定開始肢位にて10分,20分,30分のいずれかの安静を取った(以下,10分群,20分群,30分群)。安静後は,再びストレッチング前と同じ手順で各評価指標を測定し,ストレッチング前後の値を比較した。その結果,stiffnessは10分群および20分群でストレッチング後に有意に低下し,30分群ではストレッチング前後に有意な差を認めなかった。一方で,最大動的トルク,膝関節最大伸展角度,最大等尺性筋力はすべての群でストレッチング後に有意に増加した。また,いずれの評価指標においても,ストレッチング前後ともに群間には差を認めなかった。以上のことから,最大動的トルク,関節可動域,最大等尺性筋力に対するスタティック・ストレッチングの効果持続時間は30分以上であり,stiffnessに対するスタティック・ストレッチングの効果持続時間はそれらよりも短いことが示された。