ユハラ エツコ   YUHARA, Etsuko
  湯原 悦子
社会福祉学部 社会福祉学科
    社会福祉学部 社会福祉学科
教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2010
形態種別 単行本
標題 Abuse. Health Inequalities in Japan An Empirical study of Older People
執筆形態 共同
総ページ数 291
担当範囲 Abuse pp.122-137
概要 介護保険サービスを利用していない高齢者における虐待の実態を明らかにし、早期発見に向けた方策を検討する。対象と方法:3県15自治体で、悉皆あるいは無作為に抽出した65歳以上在宅高齢者29,373人に、家族関係・虐待を問う自記式調査票を郵送し、回答のあった17,257人(58.8%)を分析の対象にした。結果:歩行・入浴・排泄全て介助のいらない高齢者の8.4%(95%信頼区間 8.0 %‐8.9%)、どれか一つでも介助が必要な高齢者の14.7%(95%信頼区間 12.5 %‐17.5%)に身体的、心理的、経済的虐待のいずれかが疑われた。経済的虐待は低学歴、低所得ほど受けている割合が高く、被害者は男性に多かった。加害者の9割は同居家族であった。身体的虐待あり群の23.7%、心理的虐待あり群の32.4%がうつ状態であった。身体的・心理的虐待の被害者のうち、虐待について誰にも相談しなかった者の約3割が「誰か信頼できる人に相談したい」と答えていた。信頼できる相談機関の設置は自治体の急務の課題である。