マスイ カナコ
MASUI, Kanako 増井 香名子 社会福祉学部 社会福祉学科 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2025/05 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | DV 家庭で育つ子どもの経験と成長プロセス―若者へのインタビュー調査の分析から― |
執筆形態 | 単独 |
掲載誌名 | 社会福祉学 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 66(1),110-124頁 |
担当区分 | 筆頭著者 |
著者・共著者 | 増井香名子 |
概要 | 本研究の目的は、DV 家庭で育つ子どもの生活の実態と成長プロセスを明らかにすることである。そのため、DV 家庭で育った若者8 名に対しインタビュー調査を実施し、M-GTA を用いて分析を行った。その結果、強圧的コントロールに取りこまれる、強圧的コントロールに抵抗する、自分の人生を生きることへと進んでいくプロセスが見いだされた。
子どもはDV 加害者である親が行う暴力を前に非力であり、支配の日常を生きることになる。しかし、子ども自身の成長と外部世界との関わりのなかで、心理的に離れ始め、子ども自身が家族の力動に変化を及ぼすことがみられた。また、親の状況にかかわらず、自身の人生を主体的に生き、未来を描こうとしており、子どもに内在するストレングスと有する可能性を見出した。親以外の大人の存在、居場所があるなど家族以外の世界とそのあり方が重要である。支援を検討する際は、子どもと家族の孤立を防ぐことをテーマに据える必要がある。 |