ユハラ エツコ
YUHARA, Etsuko 湯原 悦子 社会福祉学部 社会福祉学科 社会福祉学部 社会福祉学科 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2011/03 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 「介護による疲弊とうつ」 |
執筆形態 | 単独 |
掲載誌名 | Depression Frontier 2011 |
出版社・発行元 | 株式会社医薬ジャーナル社 |
巻・号・頁 | Vol.9(No.1),57-63頁 |
概要 | 本論文では、介護殺人の判例を調べ、介護者が事件に至る背景を明らかにし、うつが事件発生に及ぼす影響について検討した。
第一法規法情報総合データベースに収録された判例のうち、1998年から2010年までの期間で検索した結果、介護殺人(未遂)に該当する判例は19件、事件発生にうつの影響が疑われるものは7件であった。介護者にうつが疑われる場合、事件に至る過程に不眠、食欲不振、外出機会の減少、自殺念慮などが確認できた。しかし、うつが疑われる介護者への具体的な支援は確認できなかった。要介護者にうつが疑われる場合、介護者に頻繁に「死にたい」「殺してくれ」と話していた。介護者は普段は真に受けなくても、自身が体調不良の時などはその言葉を真剣に受け止め、心中を考える場合がある。要介護者と介護者両方にとって、うつは介護殺人発生の危険因子であり、早期発見・介入のシステムを構築することが求められている。 総ページ:7 |