キマタ カズミ
KIMATA, Kazumi 木全 和巳 社会福祉学部 社会福祉学科 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2024/09 |
形態種別 | その他(論文) |
標題 | 「障害者権利条約」第17 条「個人のインティグリティ(integrity)の保護」の理解について
-- Kanter,A.S.(2015)、Keys,M.(2017)、Seatzu,F.(2018)による三つのコメンタリーを中心に読み解きつつ |
執筆形態 | 単独 |
掲載誌名 | 日本福祉大学社会福祉論集 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (151),71-96頁 |
概要 | この研究ノートでは、障害者権利条約の第17条 Protecting the Integrity of Personに関して、主に Kanter,A.S.(2015)、Keys,M.(2017)とSeatzu,F.(2018)による三つのコメンタリーを読み解くことを通して、他国の翻訳も参照して外務省の日本語訳の不十分さも指摘しつつ、この短い条文の内容をできるだけ多角的に読み深め、適切な訳語を考えることも含め、この条文に相応しい理解について考察することを目的とした。結論として、integrityの訳語としては、「完全性」や「不可侵性」という漢語の訳でも良いが、政府訳の「そのまま」よりは「ありのまま」の方がより適切ではないかと考えた。また、第17条について権利委員会は、①自由な同意なしに施される医学的(またはその他の)処置から本人を保護するためにとられた措置という「不同意の医療的措置」、②卵管結紮措置などの強制不妊手術という本人を保護するためにとられた措置と、少女および女性を強制人工妊娠中絶手術から本人を保護するためにとられた措置という二種類の「優生手術」、そして、③独立した審査機関の存在、組織および役割と、これらの機関によって採用された計画および措置には「司法手続きの公正性」を求めていることが確認できた。 |