ユハラ エツコ
YUHARA, Etsuko 湯原 悦子 社会福祉学部 社会福祉学科 社会福祉学部 社会福祉学科 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010/03 |
形態種別 | 大学研究所等紀要(論文) |
標題 | 「イギリスとオーストラリアの介護者法の検討-日本における介護者支援のために-」 |
執筆形態 | 単独 |
掲載誌名 | 『日本福祉大学社会福祉論集』 |
出版社・発行元 | 日本福祉大学社会福祉学部 |
巻・号・頁 | (第122号),41-52頁 |
概要 | 日本では、介護者支援の基盤となる法制度は十分に整備されていない。介護保険法を根拠とする家族支援事業は任意事業であり、自治体には行わなければならない義務はない。高齢者虐待防止法では「養護者」への支援が規定されているが、目的は支援を要する高齢者の権利利益の擁護であり、介護者支援はそのための達成手段にすぎない。
イギリスでは、介護者法を根拠に、介護者を要介護高齢者の支援者と捉えるのみならず、要介護者とは違う個人として認め、その社会的役割を確認し、彼らが介護を原因に社会から孤立しないことを目指している。オーストラリアでも、いくつかの州で介護者法を設け、介護者支援の充実をめざす動きが広がっている。 本研究では、イギリス、オーストラリアの介護者法の内容と到達点を調べ、日本が学ぶべき点について検討した。その結果、介護者を独自のニーズを有する個人と認識し、「社会的包摂」を目的に介護者法を制定し財源を確保すること、自治体は介護者とサービス提供者に法の内容を告知し、介護者アセスメントを実施し、その結果に基づき適切なサービスの給付を行うことの2点を確認できた。 |