アサオカ ユウコ   ASAOKA, Yuko
  浅岡 裕子
看護学部 看護学科
講師
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/03
形態種別 学術雑誌
査読 査読あり
標題 中高年女性が入院することによっていだく役割葛藤とその関連要因
執筆形態 共同
掲載誌名 家族看護学研究
掲載区分国内
出版社・発行元 (一社)日本家族看護学会
巻・号・頁 25(1-2),90-101頁
著者・共著者 浅岡 裕子,山口 桂子,服部 淳子
概要 本研究の目的は、中高年女性の急性期病院への入院に際し、家族役割と患者役割の2つの役割遂行の必要性を同時に認知する状況でおこりうる役割葛藤状態の実態を把握し、役割葛藤に関連する要因について明らかにすることである。45歳から65歳の女性入院患者120名を対象として、「役割葛藤」とその関係要因に焦点を当てた無記名自記式アンケート調査を実施した。その結果、役割葛藤得点は全体的に低い値を示しており、対象者は高い役割葛藤状態にはないことが明らかとなった。また役割葛藤項目について因子分析を行った結果《家族役割遂行の阻害を意識させる焦燥感》《患者役割遂行を阻害する困難感》の2下位尺度に分れた。この2下位尺度の各項目群および役割葛藤全項目について関連する要因の検討をおこなったところ、《家族役割遂行の阻害を意識させる焦燥感》において「年齢」による有意差が認められ、全項目合計得点および2下位尺度得点とも【家族からのサポート】との相関が認められた。重回帰分析では決定係数は低かったが、【家族からのサポート】の《養護》が関連要因として抽出された。以上から、対象者は【家族からのサポート】をうけて、役割葛藤をコントロールできていたと予測されるが、年齢が若い患者については葛藤を感じる可能性はあり、役割の移譲状況や家族との関係性に着目をし、家族からのサポートを強化するための家族支援は重要と思われた。(著者抄録)
ISSN 1341-8351