ヨシダ ノリヒサ
YOSHIDA, Norihisa 吉田 文久 スポーツ科学部 スポーツ科学科 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2020/03 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | カークウォールのBa’ゲームにみる民俗フットボールの意味の変容 ~ 伝統行事からコミュニティ統合の契機へ ~ |
執筆形態 | 単独 |
掲載誌名 | 年報人類学研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 南山大学人類学研究所 |
巻・号・頁 | (10),1-29頁 |
著者・共著者 | 吉田文久 |
概要 | カークウォールのBa’ゲームは、社会変化に伴い、ゲームは空き地でのボールの蹴り合いから町中でスクラムを形成した激しいボールの奪い合いへと変容、再創造された。また、ゲームの意味も個人的な祝祭日の遊びであったものがコミュニティを一体化する活動へ、つまり住民の一体感を醸成する統合の契機へと変化してきた。そこには、キー・パーソンやBa’委員会、ボール・メイカー、そして勝者などが核となった担い手たちの工夫と努力があった。そして、地元住民がゲームに意味を見出し、また時代状況によって意味を変容させながら、行政に頼らず行為主体となってゲームの存続に取り組んできた歴史があった。それは今後も変容の可能性を示している。
カークウォールのBa’ゲームは以上のような背景をもって、ルールがない中で一定の暴力性を認め、激しく、そして生き生きとプレーし、熱狂する姿を見せてくれているのである。 |