| キヨモト ユカナ
            KIYOMOTO, Yukana 清源 友香奈 教育・心理学部 心理学科 講師 | |
| 言語種別 | 日本語 | 
| 発行・発表の年月 | 2019/07 | 
| 形態種別 | 学術雑誌 | 
| 査読 | 査読あり | 
| 標題 | 自他との「関係」を切り離してきた20代前半女性との心理療法過程 ―生きたつながりを取り戻す契機として機能する関わりの検討― | 
| 執筆形態 | 単独 | 
| 掲載誌名 | 箱庭療法学研究 | 
| 掲載区分 | 国内 | 
| 出版社・発行元 | 日本箱庭療法学会 | 
| 巻・号・頁 | 32(1),39-50頁 | 
| 概要 | 本稿では,「関係」に身を置くことが出来ていなかった20代前半女性との心理療法事例を取り上げ,彼女が面接過程において,自身の内面や,他者と繋がるということをどのように取り戻していったのかについて,在り方,語り,箱庭,描画をめぐるThとの関わりに焦点を当てて考察し,変容の契機として機能したものについて検討した。初回面接で,彼女は「普通」「覚えてない」という言葉で自身の内面に触れることを避けていたが,「内面の育ちの息の潜め」による女性であることの受け入れられなさと,「つながれない」ことによる固定された物語への囚われによって生じたものと考えられる彼女の主訴は,彼女が自身の実感に触れながら言葉を紡ぐことが出来るようになるにつれて改善していった。面接において,彼女のイメージとThのイメージは交差しており,彼女の変容の契機として機能したものは,言葉される前に感受された“生きた他者”の生きた感じから生まれた関わりであることが考察された。 |